日本石灰窒素工業会

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農家の使用体験記|技術情報

アスパラガスに石灰窒素で省力化と雑草軽減!

北海道名寄市 小泉さん

 アスパラガスに石灰窒素を施用して成果を上げている名寄市智恵文の小泉さんの事例を紹介します。小泉さんは、経営面積18haの畑作野菜農家で、露地アスパラガス(1.5ha)のほか、小麦、大豆、タマネギ、カボチャ、ユリネを栽培されています。
 アスパラガスに石灰窒素を使い始めたのは平成9年からです。当初の目的は省力化で、春先に肥料と消石灰を2回に分けて実施していた散布作業を1回に減らすことでした。方法は簡単で、茎葉処理後(4月下旬)にブロードキャスターで石灰窒素(100㎏/10a)を散布した後、ロータリーをかけるだけです。アスパラガスの萌芽は5月中旬以降なので、危惧される石灰窒素による障害はみられないとのこと。
 石灰窒素の施用は、省力化以外にも雑草の軽減という効用がありました。春先の一年生雑草はかなり抑えられているそうです。6月以降にはアカザやタンポポなどが発生しますが、収穫終了後にロータリーですき込めば問題なしとのこと。また、やっかいなスギナにも効果的で、周りの圃場に比べてその発生量が少ない状況は見た目にも明らかです。
 また、小泉さんのアスパラガスはここ数年、増収傾向にあり、今年の収量は600㎏/10aでJA平均の2倍近く穫れたとのことです。収穫後に追肥を行わないため、石灰窒素由来の窒素が緩効的に作用していることが、多収要因のひとつとして考えられます。アスパラガスの生長に合わせてじっくり吸収され、養成茎がしっかり育ち、翌春、若茎が勢いよく萌芽するのに十分なだけの栄養分が貯蔵根に蓄えられているのではないでしょうか。
 “省力化と雑草軽減”というメリットのほかに“増収”にも寄与しているとなれば、石灰窒素の優れた特性を活用した事例といえます。今後とも石灰窒素を末永く使っていただきたいです。 (取材:デンカ㈱ 江川)

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    アスパラガスに石灰窒素を施用している小泉さん

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