石灰窒素はコストパフォーマンスが高い!
茨城県稲敷市 坂本さん
茨城県稲敷市の坂本さんは農家歴約50 年。水稲20ha、ブロッコリー1.2haを奥さまとお二人で栽培されています。台風の被害が残るお忙しいなか、快くお話を聞かせてくださいました。
坂本さんは、水稲とブロッコリー栽培の両方で石灰窒素をご使用いただいています。
水稲では、地力向上を目的として12月~年明け頃、20㎏/10aを施用されています。
「砂地の圃場があり、鶏ふんの施用など地力向上に気を配っています。多収品種“とよめき”の栽培を機に、普及センターの勧めで石灰窒素を使い始めました。特に初期生育のよさを実感しています」と坂本さん。基肥は減肥せず、追肥で調整しているそうです。「今は品種や圃場を限定して石灰窒素を施用していますが、それ以外でも使っていけるように研究が必要です」と熱心な様子がうかがえました。
ブロッコリーでは、残渣分解、地力向上、土壌消毒、雑草対策と多様な効果をねらい、土づくり資材として基肥施肥前に約60㎏/10aを施用されています。鶏ふんと併用して土づくりをすることで、使用4~5年で水田のゴロゴロした土がフカフカとした畑の土に変わってきたそうです。
「わが家は手も少ないし、コストパフォーマンスを重視したら石灰窒素。石灰資材は省略できるし、年2作の作間が2ヵ月弱と短くても残渣は気になりません。土壌消毒はしませんが、石灰窒素を使っていれば、べと病などが大発生した翌年にも病気が残らない印象があります」とのこと。
水田地帯でもあるため、秋冬作では周囲の水稲に影響がないよう、飛散に気をつけて散布しているとのお話でした。坂本さんが所属するブロッコリー部会では、石灰窒素を使用する人が増えてきているそうです。県内一のブロッコリー産地でお役に立てているとうかがい、とてもうれしく感じました。
石灰窒素の多様な機能を熟知されたお話が印象的なインタビューとなりました。坂本さんありがとうございました。
(取材協力:JA稲敷、稲敷地域農業改良普及センター、取材:片倉コープアグリ㈱ 田中、神原)
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